- HOME>
- 睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」。
この病気は、単なるいびきの問題ではなく、全身の健康に関わる重大な疾患です。
日本では成人の約3~7%、およそ300万人以上が睡眠時無呼吸症候群と推定されていますが、実際に治療を受けているのは2割程度といわれています。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に10秒以上の呼吸停止(無呼吸)が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上起こる状態を指します。
この状態が続くと、日中の強い眠気や集中力低下だけでなく、高血圧や心臓病、脳卒中などの深刻な合併症を引き起こすリスクが高まります。
「ただのいびきだから」と放置せず、早期治療が非常に重要な疾患なのです。
睡眠時無呼吸症候群の主な原因
| 上気道の狭窄 | 肥満による脂肪の蓄積や、喉の筋肉の緊張低下により、のどの通り道が狭くなります。 |
|---|---|
| 舌や口蓋の構造的問題 | 顎が小さい、舌が大きい、扁桃腺が肥大しているなどの状態も呼吸停止の原因になることがあります。 |
| 加齢 | 年齢とともに喉の筋肉の緊張が起こります。 |
| アルコールや睡眠薬の使用 | 喉の筋肉をさらに弛緩させ、呼吸停止を悪化させます。 |
睡眠時無呼吸症候群の症状
夜間の症状
大きないびき、呼吸停止、息苦しさでの目覚め、頻繁な夜間トイレ、寝汗
日中の症状
日中の強い眠気、朝起きた時の頭痛、集中力・記憶力の低下、イライラ感
その他
高血圧、不整脈、糖尿病などの合併症
夜間の症状はご自身では気づきづらいことが多いですが、ご家族から「いびきの音が大きい」「呼吸が止まっている」と指摘されたことがある方は、早めに受診されることをお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群によるリスク
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、以下のような問題につながる可能性があります。
- 集中力、記憶力の低下
- うつ症状、性機能障害の発症
- 心血管系疾患(高血圧、心不全、不整脈、心筋梗塞など)の発症
- 脳血管障害(脳梗塞など)の発症
- 代謝異常(糖尿病、メタボリックシンドロームなど)の発症
当院の睡眠時無呼吸症候群診療
| 問診 | 症状や生活習慣について詳しくお聞きします |
|---|---|
| 簡易検査 | 自宅で行える簡易睡眠検査機器を貸し出し、睡眠中の呼吸状態や血中酸素濃度を測定します |
| 精密検査 | 必要に応じて、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を提携医療機関で実施します |
| 診断・治療方針の決定 | 検査結果をもとに最適な治療法をご提案します |
*CPAP療法について*
当院では睡眠時無呼吸症候群に対する「CPAP療法」を行っています。
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)は、睡眠時無呼吸症候群の最も効果的な治療法として世界中で認められています。
CPAPは、マスクを通して一定の圧力の空気を送り込むことで、睡眠中に気道が閉塞するのを防ぐ治療法です。
これによって、以下のような効果を期待できます。
- 呼吸停止が解消され、十分な酸素が体内に取り込まれる
- 熟睡感が得られ、日中の眠気が改善する
- 高血圧などの合併症リスクが低減する
生活習慣の改善
CPAP療法と並行して、生活習慣を改善することも睡眠時無呼吸症候群の治療において重要です。
| 減量 | BMIが高い方は体重を5%減らすだけでも症状が改善することがあります |
|---|---|
| 睡眠姿勢 | 横向きで寝ることで重力の影響で気道が開きやすくなります |
| アルコール・睡眠薬の減量 | 就寝前の摂取を控えましょう |
| 規則正しい生活 | 睡眠時間を確保し、生活リズムを整えましょう |
睡眠時無呼吸症候群を疑われる症状がある方、CPAP療法にご興味のある方はお気軽に姫路市飾磨区のうおずみ耳鼻咽喉科までご相談ください。




